そもそも「リスキリング」ってなに

リスキリングはあまり聞きなれない用語かもしれません。しかし、2024年に岸田前首相が後押ししているリスキリングについて、社会人として知っておく必要があります。今回はそもそもリスキリングとはどういうもので、どういった分野に関係しているのか解説しましょう。

リスキリングの定義

リスキリング(Reskilling)とは、従来持っているスキルや知識とは別に新たに得ようということです。

しかし、経済産業省はリスキングに対しての定義を単なる学び直しとは位置付けていません。「リスキリングによって新しい職業に就く」、あるいは「今の職業に就いたまま」だとしても、従来とは異なる大幅なスキルの変化に対して適応するために、「必要な知識をリスキリングにより獲得させる」と定義しています。

リスキングの背景

経済産業省が定義するほどリスキリングを勧めようとしている背景には何があるのでしょう。従来なら国内の社会情勢の変化に対応すればよかったような業界だったとしても、急速に広まりつつあるグローバル化の波が押し寄せています。

海外の社会情勢や環境変化に国内の企業も対応しなければならない中、従来なら問題ないスキルではもはや対応できなくなってきています。さらなる能力が必要なために、デジタル化の推進などのスキルが必要となっており、リスキリングが注目を集めています。

リスキリングの主な対象スキル

実際にリスキングで得るべき対象スキルにはどのようなものがあるのでしょう。代表的なものを以下に紹介します。

マネージメントスキル

組織の目標達成に向けてリーダーシップを発揮できる能力です。

語学スキル

英語をはじめとする外国語の書類作成やプレゼンテーションなどを発揮できる能力です。

営業スキル

企業と顧客をつなぐうえで重要なコミュニケーション能力や交渉力です。

マーケティングスキル

製品やサービスを売るための仕組みを考案するためのスキルで、SNSやWebなどのデジタル活用が出来る能力です。

プログラミングスキル

デジタル化の時代に対応しているプログラム言語を駆使してプログラミングができる能力です。

コーチングスキル

対象となる人物の可能性を会話を通じて引き出し、さらにモチベーションの向上を図るための能力です。

財務・経理スキル

企業の財務状況を把握しながら、財務計画を効果的に立てるために、簿記・会計、金融、財務計画、資金管理、資金調達などが駆使できる能力です。

先端ITスキル(AI、IoT)

IT化に向けて組織内でDX推進も必要となる際に、AIやIoT(モノのインターネット)といった先端IT技術を駆使できる能力です。

ビジネスライティングスキル

ビジネス文章の作成に必要なスキルで、単なる文章だけでなく、受け手にわかりやすく的確に必要な情報が伝えられるための文章作成能力です。

動画編集スキル

自社製品やサービス、ブランドの魅力を伝えるためには、動画編集の能力も必要です。