シグナルが悪用される理由や事例を解説!
メッセージアプリ「シグナル」は、プライバシー性能の高さから人気を集めています。しかし実際に利用するにあたっては、悪用される危険性について気になっている方もいるのではないでしょうか。本記事では、シグナルが悪用される理由や具体例を紹介します。
シグナルが悪用される主な理由
ここでは、シグナルが悪用されてしまいやすい理由について、以下の通り2点に整理して解説します。シグナルは、プライバシー性能の高さゆえに悪用されるケースがあると言えるでしょう。
メッセージの暗号化による秘匿性の高さ
シグナルが犯罪行為に悪用されてしまう理由としてはまず、メッセージの暗号化による秘匿性・匿名性の高さが挙げられます。「エンドツーエンド暗号化」の技術を採用することで、シグナルではメッセージをやり取りしている当事者以外にメッセージの内容が読み取られることがありません。
第三者だけでなくシグナル運営にすらメッセージの内容が読み取れない点は、プライバシー性能の観点からは非常に優秀であると考えられます。しかし匿名性の高さから、怪しい相手からの連絡であっても危険であることに気づきにくいのです。知らない人とはシグナルをしない、少しでも違和感があればすぐにやり取りを注視して周囲に相談するなどの対策が必要でしょう。
メタデータの自動消去
シグナルが犯罪行為に利用されてしまう理由としては、シグナルが持つメタデータの自動消去機能も挙げられます。メタデータとは、以下のような電話番号などの識別情報や暗号解読に利用する鍵情報などのデータのことです。通信に使用したメタデータも、シグナルでは通信終了後自動的に消去してしまいます。
プライバシー管理の観点からは、アプリの運営側に情報が残らないことは優秀なポイントでしょう。しかしもし何らかの事態から警察や政府機関が情報提供を求めても、シグナルではそもそも情報が残っていないため対応できません。こうした特性に目を付けられ、犯罪行為に利用されることは残念ながら考えられると言えます。
シグナルが悪用された実例
シグナルが悪用された事例としては、特殊詐欺グループの連絡に使われてしまったケースが挙げられます。被害者と接触して現金を受け取る、いわゆる「受け子」とのやり取りに、アプリが利用されたとされているのです。
また近年では、いわゆる「闇バイト」と呼ばれる社会問題への悪用の話もあります。首都圏で多発した強盗事件において、実行への指示ややり取りにシグナルが使われたとされています。
実際の悪用例を理解し、犯罪行為や危険を避けるように注意が必要です。
[出典] 産経新聞
[出典] 朝日新聞DIGITAL