ライドシェア解禁後の現在を簡単解説

ライドシェア解禁後の状況

ライドシェアを利用する人

ライドシェアは海外では普及率が高く、海外旅行をした人であれば一度は利用したことがあるかもしれません。日本では2024年4月にライドシェアが解禁されたばかりで世間への周知が現在の課題になっているようです。それが顕著に現れているのが日本でライドシェアを導入することへの賛否を調査したアンケートで分かります。

市場調査コンサルティングのMM総研が全国の15歳から79歳の男女3000人にWebでアンケートをとった結果、海外でライドシェアを利用したことがある人の場合は「賛成」「どちらかといえば賛成」を合わせて84.1%になりましたが、海外でライドシェアを利用したことがない人の場合は35.6%まで少なくなっています。(2024年10月13日現在)

ライドシェア解禁までの経緯

ライドシェアの解禁前にも「自家用有償旅客運送」という制度がありましたが、基本的に過疎地向けに設計された制度であったため公共のものという認識が根付いてしまいました。その後も2015年福岡県でUberがライドシェアの検証を開始したが国土交通省から中止命令、2016年には第190回国会で「ライドシェアの導入を認めない」という明記が附帯決議案に出されました。2020年第201回国会においても「ライドシェアを引き続き認めない」という明記がされた附帯決議案が出されています。

2023年にコロナ明けのインバウンドでタクシー需要が回復した結果、タクシー運転手が不足してきました。ここから一気に風向きが変わり規制緩和の動きが活発化していきました。

日本の参入企業

  • 博報堂
  • パブリックテクノロジーズ
  • 西日本旅客鉄道
  • GO
  • Uber Japan
  • S.RIDE
  • など

上記の企業が2024年10月13日現在でライドシェアに参入しています。例えば博報堂ではマイカー乗り合い交通「ノッカル」というサービスで富山、静岡、山形県でサービスを開始しています。国内タクシー配車サービスのGOはアプリを利用してマッチングサービスを開始しています。今後参入企業も増えてくることが予想され、国内のライドシェアの市場規模もますます活発になっていくでしょう。

ライドシェア日本版と海外の違い

日本版のライドシェアの特徴

  • サービス提供者はタクシー事業者に限定
  • 一般のドライバーはタクシー事業者のパート扱い
  • タクシーの需給バランスが崩れているエリアを担当できる

海外との大きな違いはライドシェアの普及率にあります。日本でライドシェアが解禁されたのが2024年4月なので海外との差が出るのは仕方ありませんが、日本では基本的にタクシー事業者に属して働くという形式になります。活動できる範囲や時間帯もタクシーの需給に合わせるため、ライドシェアのドライバーからしたら自由な働き方はできないでしょう。

出典:自動運転ラボ

出典:株式会社MM総研