ICL手術の流れ
ICL手術は、眼内にレンズを挿入して視力を矯正する最新の手術法です。手術の流れは大きく分けて、術前の検査、手術当日の処置、そして術後のケアの3段階で構成されています。ここからは、ICL手術の流れについて見ていきましょう。
1.適応検査
ICL手術は、近視や遠視、乱視といった幅広い方に施術できる画期的な視力矯正法です。しかし、すべての方が受けられるわけではありません。
白内障や緑内障といった眼の疾患がある方やレンズを入れる箇所が狭い方は、手術が受けられない場合があります。そのため、初診時には適応検査が行われます。
この検査では、眼の健康状態とICL手術の可能性を慎重に評価し、適応と判断された方は、手術を受けられます。
2.術前の点眼
手術の3日前から、感染症予防のための点眼を開始します。この点眼薬には殺菌作用があり、術後の感染リスクを大幅に低下させます。患者自身がしっかりと点眼を行うことが、手術成功の鍵となります。
3.手術当日
ICL手術は日帰りで行われ、所要時間は両眼で約20〜30分程度です。手術は麻酔と挿入口の確保から始まります。
次に、点眼麻酔を行い、角膜に約3mmの切開を加えます。そして、専用の器具を使用して折りたたまれたICLを慎重に挿入します。
その後は虹彩と水晶体の間でレンズの四隅を固定し、同様の手順でもう一方の目の手術も行い、手術は完了です。手術後は短時間の休憩を取った後、当日中に帰宅できます。ただし、当日の自動車運転は事故の恐れがあるため避けましょう。
4.アフターケア
ICL手術のアフターケアは、クリニックによって異なります。手厚いクリニックであれば手術後から3年間に不具合があった場合、無料で再手術が受けられる保証が付いています。クリニックによって異なるため、アフターケアについては事前に確認しておきましょう。
出典:アイクリニック東京
出典:新宿近視クリニック
ICL手術の回復期間は?
ICL手術後、完全な日常生活への復帰には約1か月かかります。回復期間はなるべく目元への刺激を避け、感染リスクを最小限に抑えましょう。
回復期間中の生活については、デスクワークといった作業は、術後2日目から可能です。入浴に関しては、肩から下のシャワーは当日からできますが、洗顔と洗髪は3日間は避けましょう。
スキンケアやメイクについては、目の周りを避けたスキンケアは当日から可能です。ただし、アイメイクは1週間後、コンタクトレンズの使用再開は1か月後、まつ毛パーマやエクステは1か月後の検診で問題がなければ可能となります。
また、術後1か月間は目の保護と安定のため、外出時には保護メガネを使用しましょう。
出典:先進会眼科